なぜ山田町応援団？

山田町応援団の活動は、「2011年4月に、当時の花見や宴会の自粛ムードに浸っているだけでは、東北被災地の精神的復興、経済的復興はあり得ない」と考え、皆なで相談し、東北の食材で盛り上がろうと下記の会を開いた事をきっかけとして、始まりました。

名称：　「募金だけではあきたらない震災景気復興のチャリティー呑み会」
別名「酒好きにしかできない、震災復興支援の会」
日時：4月16日（土） 白金高輪某マンションパーティルーム　23F
費用は、4,300円（チャリティー500円別途）
定員：25名
チャリティー金は、東北由来の商品をビンゴ大会で配布するものに該当させて頂きます。

お酒は、2次被害でお客が全く来ない盛岡手作り村から直接買い付けます。
勿論　youtube で有名になった　南部美人　あさ開も入っています。
被災地岩手から「お花見」のお願い②【南部美人】（Youtube）
食材は、三陸海宝漬を始め、岩手銀座プラザで調達致します。

日本人は古来より、地縁や血縁などの「縁」を大切にして暮らしてきました。
ふとした「縁」はやがて「絆」となり、
目に見えない糸によって、人々はつながっていました。
しかし、効率化、合理化を重要視する現代の日本社会では、
「縁を大切に」や「絆を深める」といった言葉は失われつつあります。

この集会をきっかけに、縁が始まりました。
盛岡の坂本正秀さんとtwitterで知り合い、「観光気分でも良いから、是非被災地を見て欲しい、訪問して欲しい」と言う呼びかけに応じ、GWに3泊2日の夜行バス弾丸ツアーをメンバー5人が決行しました。
そこで、坂本さんの知人のビストロ千本亭のシェフと共に、「Save IWATEの支援物資」を持って、山田町、大槌町を訪れました。
すると、私の出身の神戸の阪神大震災の被災状況と同じでした。
TVは津波の被害の映像は多いのですが、その後の火災で焼失した住宅の映像は少なかったです。しかし、訪れてみると阪神大震災後の火災と同じで、数多くの住宅が火災で焼失していたのです。あの何とも言えない空気、臭い、を感じた時、何かを始めなければならないと衝動に駆られました。
盛岡から車も2時間半かかる山田、大槌は、被災地支援に訪れるボランティアも少なく、なかなか復興も進まない地域です。
震災前。人口2万人の山田町は風光明美で、三陸の豊富な海の恵みを受けた漁業の町でした。
しかし、あの恐ろしい津波と、その後の火災により、山田町は一変しました。
海沿いに国道が走り、鉄道が通っていた町は、中心部が壊滅。
生活の基盤となる、
駅、商店、漁船、港の施設、銀行、郵便局…
そしてたくさんの家々と人々を、一瞬で失ってしまいました。

訪問したメンバーの発案で、「山田さんの名前でゆかりある山田町を応援しよう」をtwitterや当時黎明期であったfacebookで呼びかけたことから縁は絆に変わり、山田をキーワードに、本当の活動のスタートが始まりました。
山田町への「縁」の形は自由です。
ちょっと気になったから。コンセプトが面白そうだから。
友達がいるから。隣の家が山田さんだから。
ふられた彼女が山田だから（これはまだメンバーにはいません）
苗字が「山田」だから。
全然「山田」に縁はないが、何かできる3.11復興の事に関わりたい。

そんな「縁」で集まり、たくさんの見えない糸が生まれて、「絆」が結ばれていくことを願いながら、山田町応援団が結成されました。
私たちは山田町の応援メンバーもそれぞれ出来ることから、仕事をしながらできることをすることで、「山田町応援団」は徐々に賛同者を増やしていきました。
時間に余裕のあるメンバーは現地に入り、行政の手の届かない現場ニーズを拾い、猛暑の中、扇風機不足で、子供たちが辛い思いをしている。
町の街灯が1本もなくなった今、真っ暗な中、子供たちを歩かせたくない。
消防団長さんが、団員の詰め所がなく活動に困難をきたしている。
なんとかしてあげたい！
あるメンバーはHPサイト制作し、あるメンバーはfacebookで呼びかけ、定期会費制度や呑み会でお金を集め、現場のニーズに答える形で、必要な現物を送ったり、ある者は友人に呼びかけたり、それぞれのネットワークを生かしつつ、山田町の方々に、物資の提供してきました。
「朝ズバ」「読売新聞」「岩手日日新聞」にも取材を受けました。

震災から1年半がたち、求められる支援の形も変わりつつあります。
物資による支援だけではなく、来るべき復興に向けた、持続的な支援。
山田町応援団は、今後も「山田町の声を大切にすること」を基本姿勢として、より広範囲で柔軟な支援を行っていきます。
※継続的な支援活動を行うため、現在NPO法人化の準備を行っています。